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輻輳(ふくそう)制御

データキャリア

RFIDシステムの特徴のところでも触れたが、遠隔型では一つのリーダ・リーダライタに複数のデータキャリアがアクセスする可能性がある。

一般的にはこの場合、通信ができなくなる。リードオンリー型であれば輻輳状態の時は認識ができないが、一旦遠ざけて一つ一つ認識させれば問題は解決する。対してリードライト型は注意が必要だ。複数個のデータキャリアに同時に書き込みを行えば失敗するだけでなく最悪データキャリアのデータを破壊してしまうこともある。

このため、同時にアクセスする可能性のあるところでは書き込みを行わないように運用しなければならない。

密着型の機種であれば物理的に必ず一対一になるためこれらの対策は不要であるが、近接型より交信距離の長いものでは何らかの制限・対策が必要だ。

もちろん、データキャリアの種類によっては輻輳状態に対応できる機種がある。例えば弊社が扱っているマイフェアという近接型の機種ではアンチコリジョン(衝突防止)という方法を使って複数枚のカードが同時にアクセスしても各々のカードに自由に書き込みができるような仕組みを持っている。

この仕組みを利用して複数人の決済を同時に行ったり、一人が複数枚のカードを持っていてもデータを破壊しないといった運用が可能になる。なお、マイフェアカードはリーダライタからの電源供給によって動作する無電源タイプなので物理的に制限なく何枚もアクセスできるというわけではない。

輻輳状態になることが想定され、それが避けられないところでは対応した機種が必要であろう。しかしながら運用で対処が可能な場合にはコストの安い未対応の機種も検討に値する。一概にどちらがよいとはいいきれないのだ。